サロンで働いていたときのことです。

施術が終わったあと、例えば「肩周りが硬かったので時々腕を回してみるといいですよ」と伝えることはできても、その肩を回す時にその時にどんな風に肩を回すのかも重要だったり、その動かし方の癖自体がその硬さに影響している可能性もあったりするのに、そこを詳しく伝えたくても伝える時間がないもどかしさがありました。

時間がないことでさらっと伝えてしまうと、「やっぱりやらなきゃいけないですよね・・」と言わせてしまい、せっかくリラックスしにきたのに、ただでさえ疲れていてようやくマッサージを受けて今緩んだばっかりなのに、

最後にしなくちゃいけない課題が増えてしまった・・と感じているのではないか、そんなことする時間がないからマッサージに来ているのに、というパターンもあるのではないか、ならば今言わないほうがよかったかも、と思うことがありました。

私自身、元々ついついやりすぎたり疲れを溜めて体がガチガチになりやすいタイプで運動は苦手でした。なので痛みが出たり疲れたらマッサージを受けて緩和してなんとかしのぐ、という生活をしていましたが、ピラティスを通して心地よく体が繋がりながら動くことを味わってからは、「運動=ハードでやる気が必要」みたいなイメージが変化し、楽になるし気持ちいいからやりたいと思うようになりました。(色々な考え方や流派があるのでハードなピラティスもあります)

マッサージは自分の行き届かないところが緩むので疲労回復には効果的ですし、何より心地よくリラックスできるのが魅力。そして、ピラティスは自分の力で体を動かすことで強さ、柔軟性や耐久性を養い、不必要な緊張を解くことができます。せっかく両方の良さをお客さんの立場で体験し、学び、そして教えることができるので両方を合わせたスペースを持ちこの心地よさをシェアしていきたい。そんな自分の経験や想いから、yuru:goでは筋肉をゆるめた後に「やらなきゃならない」課題のようなものではなく、なんか気持ちよくなるから普段にこの動き取り入れてみてもいいかもな、と思えるようなエクササイズを選んでいくことを心がけています。